インプラント周囲炎とメンテナンス


イベント詳細


2019年2月17日(日)

場所:TKP 品川カンファレンスセンター 4F H   変更になりました

https://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/cc-shinagawa/access/

品川駅高輪口から徒歩、1分

 

今回、2名の講師にご登壇いただく予定です。
津田  忠政先生   10:00~12:30
柴 肇一先生  13:00~16:00
12:30~13:00 ランチョンセミナー

 

 

口腔外科分野への硬・軟組織用レーザー

(ErCr;YSGGレーザー)、半導体レーザーの実践的活用

講師: 津田 忠政 日本レーザー歯科学会理事

【抄録】

いつまでも健康でより美しく、若々しい人生を過ごしたいと願う気持ちが高まっています。その一方で、歯科は、痛い治療をする場所というイメージから、行きたくない場所の一つになっているのも事実です。しかし、歯牙を失うことは、消化器系に影響をおよぼし、口元の皺や、ほうれい線が目立つなど、健康と美容の両面においてデメリットをもたらします。

また、認知症に咀嚼が関わっている事も明らかとなり、インプラント治療がマスコミなどに注目される機会も増えています。

その結果、患者様は歯科治療に対して快適な治療や審美的な治療をインプラントに求められようになってきております。その一方で、偶発症、インプラント周囲炎などによりインプラントを失うケースも増えております。

レーザー治療の特長は、①無痛治療と早い治癒、②鎮痛、③消炎効果、④殺菌性などがあげられます。こうしたレーザー治療の特長をインプラント治療への応用した場合、

  • 二次手術、2)麻酔効果、3)術後の鎮痛、消炎、治癒促進、4)骨造成、

5)歯肉整形、6)インプラント周囲炎処置 7)などがあげられます。

 

本講演では、骨造成(サイナスリフト、ディストラクション、オステオジェネシス)、骨採取とその治癒効果を期待したレーザー照射(LLLT)を供覧し、その生体との反応について述べてみたいと思います。

また、レーザーを用いたインプラント周囲炎処置のとして、光線力学療法

についても言及いたします。

 

分割ポリリン酸の生理作用と次世代ホワイトニング

昭和大学歯学部 客員教授

リジェンティス株式会社 代表取締役

柴 肇一

【抄録】

ポリリン酸はリン酸が直鎖状・枝分かれ状・網目状などに結合した高分子物質である。生体内では血小板中に多く含まれ、発酵食品にも含まれている。近年、ポリリン酸の生理機能がそのリン酸重合度(鎖長)に依存していることが明確になってきた。平均鎖長が60以上の中長鎖分割ポリリン酸は細胞増殖促進、骨再生誘導、抗炎症、血液凝固、タンパク質安定化(シャペロン機能)などに関わっている。また、鎖長が7~12の短鎖分割ポリリン酸は歯面の着色物質を効率的に除去し、同時に歯面をコーティングして着色を防止する性質をもっていることがわかっている。これら、鎖長の範囲を限定した分割ポリリン酸の機能と歯科領域における応用の可能性に関して解説する。

また、後半では今回新たに開発した、亜塩素酸Naを用いた新しい歯のホワイトニングシステム(Qホワイトニング)の仕組みと特徴に関して議論する。Qホワイトニングは化粧品原料のみを用いた新ホワイトニングシステムで、歯茎に対する刺激性も少なく、ほとんど痛みのないのが特徴である。短鎖分割ポリリン酸との相性もよく、両者を組み合わせることによってホワイトニングの効率も高めることが可能である。既存のホワイトニングシステムとうまく使い分けることで、より満足度の高いホワイトニングが可能になると期待される。